お知らせ

新会長 野村萬斎 就任のご挨拶

2021/06/10

ご挨拶

この度、会長を仰せつかりました狂言師の野村萬斎です。公立文化施設に係る唯一の全国組織の会長ということで、その責任の重さに身が震えるばかりです。2002年より世田谷パブリックシアターの芸術監督、この4月より石川県立音楽堂の邦楽監督も務めさせていただいております。また、狂言師として全国津々浦々のさまざまな施設を公演で廻り、お客様と触れ合うとともに各施設の実情、いわば体温を肌身で感じて参りました。

ライブパフォーミングアーツは、生身の人間が演じ、お客様が生でご覧になり、生きることを考え、生きていることの喜びを感じていただくことが使命であり、それを支えるのが劇場、文化施設です。地域の文化施設は、運営予算の減少や施設・設備の更新、人材養成・確保など諸々の課題を抱えており、さらにコロナ禍により深刻な状況となっております。しかしながら、文化施設は地域の拠点、生きた人の集まる場として、障がい者アートや地域文化倶楽部などを含む社会包摂機能や映像事業など更なる事業展開の可能性も秘めています。

私が生涯を捧げる狂言は、多様性を包括するとともに継続性や持続性のある伝統芸能であり、長いタームで考えていく知恵を持っています。新会長として、会員の皆様から教えを請いつつ、役員の皆様と手を携えて、コロナ禍を大きく変革する機会と捉えて、公立文化施設の活性化と地域の新しい価値の創造へ全身全霊を傾けてまいる所存でございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

公益社団法人全国公立文化施設協会 会長
野村萬斎

野村 萬斎 のむら まんさい

1966年生。祖父・故六世野村万蔵及び父・野村万作に師事。重要無形文化財総合指定保持者。東京芸術大学音楽学部邦学科卒業。「狂言ござる乃座」主宰。

国内外で多数の狂言・能公演に参加、普及に貢献する一方、現代劇や映画・テレビドラマの主演、舞台『敦―山月記・名人伝―』『国盗人』『子午線の祀り』など古典の技法を駆使した作品の演出、NHK『にほんごであそぼ』に出演するなど幅広く活躍。各分野で非凡さを発揮し、狂言の認知度向上に大きく貢献。現代に生きる狂言師として、あらゆる活動を通し狂言の在り方を問うている。94年に文化庁芸術家在外研修制度により渡英。芸術祭新人賞・優秀賞、芸術選奨文部科学大臣新人賞、朝日舞台芸術賞、紀伊國屋演劇賞、毎日芸術賞千田是也賞、読売演劇大賞最優秀作品賞等を受賞。著書に『萬斎でござる』『MANSAI◎解体新書』(朝日新聞出版)、『狂言サイボーグ』(日本経済新聞社/文春文庫)等がある。世田谷パブリックシアター芸術監督。石川県立音楽堂邦楽監督。東京藝術大学客員教授。

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